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後宮からの逃走

Venueベルリン・ドイツ・オペラ
Calendar木 03 12月 2026 - 金 18 12月 2026
あらすじ / 詳細

 

モーツァルトのジングシュピール《後宮からの誘拐》(The Abduction from the Seraglio)は、一見するとおとぎ話のようで、やや素朴に見えるかもしれません。海賊にさらわれ、バッサ・セリムのハーレムに囚われているコンスタンツェをめぐる筋立ても、それを裏付けているように思われます。しかしモーツァルトの音楽はジングシュピールの枠を超えています。18世紀に人気があったものの、しばしば単純化されていたいわゆる「トルコ趣味のオペラ」の枠組みにある登場人物たちを、極限状況に置かれ、相反する感情を抱く、深く人間的な存在へと変容させています。モーツァルトにとって重要だったのは外的な筋立てよりも登場人物の内面の葛藤であり、彼の音楽はそれを心理的に深く探求しています。アルゼンチン=スペインの作家・演出家ロドリゴ・ガルシアは物語を現代に移し、台詞を書き換えました。フランス=イギリスの指揮者ステファニー・チャイルドレスとともに、現代で最も注目される若手音楽家の一人がベルリン・ドイツ・オペラにデビューします。さらに初演時のコンスタンツェ役キャストであるキャサリン・ルーエックがビスマルク通りに再登場します。

 

あらすじ

場所:地中海の沿岸のどこかにある太守(ドイツ語で「Bassa」)の王宮。

時代:18世紀。

 

第1幕

ベルモンテは婚約者コンスタンツェを探している。コンスタンツェはイギリス人の女中ブロンデとともに海賊の手に落ち、太守セリムに売られたのだった(アリア「ここで会えるはずだ Hier soll ich dich denn sehen」)。太守の家来オスミンが庭にイチジクを摘みにやってくるが、ベルモンテのあいさつを無視する(アリア「かわい子ちゃんを見つけたら Wer ein Liebchen hat gefunden」)。ベルモンテは召使ペドリッロの情報を聞き出そうとする(二重唱「おまえの歌はもうたくさんだ Verwünscht seist du samt deinem Liede」)。オスミンは怒り出す(アリア「こういう風来坊の連中ときたら Solche hergelaufne Laffen」)。ベルモンテはペドリッロと再会し、コンスタンツェを誘拐することにする(アリア「コンスタンツェよ!君に再会するのだ Konstanze, dich wiederzusehen, dich」)。

イェニチェリの合唱(「偉大な太守を歌で迎えよう Singt dem groβen Bassa Lieder」)に伴われて、セリムがコンスタンツェと登場する。コンスタンツェはセリムの求愛を拒む(アリア「ああ私は恋し、本当に幸せでした Ach ich liebte, war so glücklich」)。ペドリッロの勧めによって、セリムはベルモンテをイタリアの建築家として雇う。しかし、オスミンはベルモンテを王宮に入れようとしない(三重唱「とっとと失せろ! Marsch! Marsch! Marsch! Trollt euch fort!」)。

 

第2幕

ブロンデはオスミンの荒っぽい求愛を拒絶する(アリア「優しくして喜ばせて Durch zartlichkeit und schmeicheln」、二重唱「行くよ、でもペドリッロはやめておけ Ich gehe, doch rathe ich dir. Den Schurken Pedrillo zu meiden」)。コンスタンツェは悲嘆に暮れながらブロンデを迎える(アリア「悲しみが私の宿命となった Welcher Kummer herrscht in meiner Seele」)。セリムは暴力を使うと脅すが、コンスタンツェは苦痛も死も恐れないと答える(アリア「どんな拷問が待っていようと Martern aller Arten mögen meiner warten」)。

ペドリッロは恋人のブロンデに会い、ベルモンテが来て逃亡の用意をしていることを伝える。ブロンデは大喜びする(アリア「幸せと喜びが Welche Wonne, welche Lust」)。ペドリッロはオスミンを誘って酒を飲ませ、眠らせようとする(アリア「さあ戦いだ Frisch zum Kampfe」、二重唱「バッカス万歳! Vivat Bacchus! Bacchus lebe!」)。この作戦は成功し、ベルモンテはコンスタンツェと再会する(四重唱「喜びの涙が流れるとき Wenn der Freude Tränen fliessen」)。ベルモンテとペドリッロは、コンスタンツェとブロンデの貞節を疑うが、誤解が解けて和解する(四重唱「ああベルモンテ、私の命 Ach Belmonte! Ach mein Leben!」)。

 

第3幕

ベルモンテとペドリッロがはしごを持って庭にやってくる(ベルモンテのアリア「お前の力が頼りだ Ich baue ganz auf deine Stärke」、ペドリッロのロマンツェ「黒人の国に囚われ Im Mohrenland gefangen war」)。ベルモンテはコンスタンツェを連れ出すことに成功するが、ペドリッロがブロンデと逃げ出そうとするときにオスミンに捕まる(アリア「ああ勝利だ O, wie will ich triumphieren」)。ベルモンテとコンスタンツェも衛兵に連行される。セリムはベルモンテが仇敵の息子であると知り、死刑を命令しようとする(二重唱「何という運命だろう Welch ein Geschick」)。しかし、セリムは二人の悲嘆を聞いて改心し、全員を釈放する。残忍な処刑を楽しみにしていたオスミンはろうばいする(フィナーレ「ご恩は決して忘れません Nie werd ich deine Huld verkennen」)。

イントロダクション:開演45分前より右側ランク・フォワイエにて開催

言語:ドイツ語上演(ドイツ語・英語字幕付き)

上演時間:2時間45分/約70分後に休憩あり

推奨年齢:16歳以上

キャスト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトによる3幕のドイツ・ジングシュピール
台本:クリストフ・フリードリヒ・ブレツナー、ヨハン・ゴットリープ・シュテファニー(子)による改訂
台詞:ロドリゴ・ガルシア
1782年7月16日 ウィーン宮廷劇場にて世界初演
2016年6月17日 ベルリン・ドイツ・オペラにて初演

 

スタッフ

指揮:ステファニー・チャイルドレス
演出・舞台美術:ロドリゴ・ガルシア
舞台美術・映像:ラモン・ディアゴ
衣装:フセイン・チャラヤン
照明デザイン:カルロス・マルケリエ
合唱指揮:マルコ・メドヴェド
ドラマトゥルギー:イェルク・ケーニヒスドルフ;アンネ・オッパーマン

 

キャスト

バッサ・セリム:アナベル・マンデング
コンスタンツェ:キャサリン・ルーエック
ブロンデ:ソフィー・サルヴェザーニ
ベルモンテ:キーラン・カレル
ペドリッロ:トーマス・チルッフォ
オスミン:ナウエル・ディ・ピエロ

合唱:ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
管弦楽:ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団

会場
ベルリン・ドイツ・オペラ

ベルリンドイツオペラはドイツ・ベルリンのシャルロッテンブルク地区にあるオペラハウスで、ドイツ国内ではではバイエルン国立歌劇場に次ぐ2番目に大きな歌劇場です。ベルリン国立バレエ団の本拠地。

このオペラハウスの歴史は、シャルロッテンブルク地区が 「プロイセンで最も豊かな街」として独立していた時代の「シャルロッテンブルク・ドイツ歌劇場」に遡ります。 1911年よりハインリッヒ・ゼーリンク(Heinrich Seeling)によって設計され、1912年11月7日に開館され、イグナッツ・ヴァルター指揮の下ベートーベン「フィデリオ」が上演されました。 1920年ベルリン行政区新設法により、大ベルリンが設置された際、劇場の名前は1925年に「ベルリン市立歌劇場」となります。

オペラ座がナチス政権のコントロール下にあった1933年その名称は「ベルリン・ドイツ・オペラ」とされ、ベルリン州立歌劇場と覇を競い1935年に建物は座席数を減らして改築されますが1943年11月23日に爆撃を受け、破壊されてしまいます。

戦後、西ベルリンに新設され、1961年9月24日に現在の名称「ベルリン・ドイツ・オペラ」としてモーツァルトの「ドン・ジョバンニ」をもって開場されます。

座席数1900

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